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川上武範のブログ > ゆれる(review「んでね」)

ゆれる

星、九つ

家族愛、特に兄弟愛が描かれていた。
「末っ子はわがまま」と一般的に言われるが、ぼくもそうだし、この映画のたける(オダジョー)もそうだった。
自分の欲を満たすために自分の都合のいいように物事を解釈し、目の前から「逃げて」居心地のいい場所を探す。
でもその場で現実と向き合いながら生活することも、その場から逃げた生活を送ることもどっちが良くてどっちが悪いということはない。
兄はたけるにこんなようなことを言った。
「駄目な社会から逃げただけだろ」
皮肉か本心かきっとどっちもだろうが、たけるはこの言葉に図星だったに違いない。ぼくがこんな言葉を言われたら涙モンに嬉しい。
そしてもう一つこの映画で描かれていたのは「真実の在り処」。
これはぼくの永遠のテーマであり、折に触れ口にしたり文に連ねてるけど、この作品で描かれていたことに共感できた。

「真実」と「事実」の違い。

その差こそ、この映画タイトル「ゆれる」だと感じた。
真実とはあまりに残酷である。

review 2006.7. 9

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